胡麻のカヤック入門

管理人 胡麻のカヤック・フィールド紹介など



カヤックとの出会い

1998年秋に神奈川県が主催している「カヤック講習会(2泊3日)」になんとなく参加したのが私がカヤックを始めたキッカケです。11月末のためか参加人数が募集人数より大幅に下回って、10数人でした。講師をしたのが競技をメインに活動している相模湖カヌークラブの会長ということもあり、実際に乗ったのは競技用の短いポリ艇のカヤック?で操船が難しく、始めの方はクルクル回って前に進めませんでした。見た目はたいしたことのない瀬でも簡単に沈してしまい、カヤックの難しさを実感しました。
講習3日目の事ですが、先生が「すぐにはマスターするのは無理だとは思うけど、エスキモー・ロールを教えます」と言って、教えてくれたのです。(エスキモーロールとは転覆した時にそのままクルリと元に戻る技です) 他の講習生達は何度試してみても出来なかったのですが、私は何故か一発でマスターできました。結局、成功したのは私だけだったので、とても嬉しかったのを覚えています。
講習の後もカヤックを続けてみたいと思ったのですが、講習会を請け負っていたカヌークラブは競技カヌーが主体でのんびりツーリングを望んでいた私には興味の無いものでした。(入会料・会費も高かったですし・・・)



カヤック購入

ということで、念願のカヤックを買うことになりました。
ファルトボートという折り畳みのカヤックです。
普段は下の写真の様にバックに入ります。
そして組み立てると下の2人乗りのカヤックになります。

軽そうに見えますが、結構重いです。(20kg)


20分くらいで組み立てられます。

メーカー名 ナノック 商品名 マナティ・プラス
全長=391cm   全幅=83cm   重量=21kg   定員=2名
収納サイズ=90cm×45cm×25cm
素材=フレーム/アルミ+ウッド、 船体布/テトロン・ターポリン



セーリングカヌー(カヤック)

セーリングカヌーを知っていますか? 私は知りませんでした。
簡単に説明すれば、「カヌ−とヨットを合わせたような船」と言えます。
海でヨットをやっているといろいろなカヌー(カヤック)を見かけます。
ある時、下の写真のようなカヌーを見つけました。


アクアミューズ141
後日、このHPを見て、持ち主の方がメールしてきてくれました。
横浜に住む航海士の方でした。機会があれば乗せてもらえるとか?
ありがとうございます。(^^)


これは後でネットで調べてわかったのですが、アクアミューズ141というセーリングカヌーでした。(定価28万円) オープンデッキのカナディアンカヌーにセール(帆)とラダー(舵)とセンターボードを取り付けてセーリングも出来るようになっているのです。もちろん普通のカヌーとしても楽しめます。
これを見て、私のカヤックにもセールをつけたくなってしまいました。(せっかくヨットの操船技術を身に付けたのだから) しかし、本当にそんなことができるのでしょうか?
セーリング仕様に作り変えるに当たって、2つ大きな問題があります。
1、私の持っているマナティープラスにセール(マスト)をつけられるか?
  マストには強い負荷がかかるので、充分な強度が必要です。
2、ラダーとセンターボードはどうするのか?
  船底に穴を開けるわけにはいかないので、センターボードはつけられません。
  船尾につけるラダーも無理そうです。
センターボードがないと、横方向からセールに風を受けて進むときにカヤックが横滑りしやすくなります。また、強風時にはカヤックが沈しやすくなるのです。
ちょっと、諦めかけていた時に下の写真のような自作のセーリングカヌーを見つけました。


海で見かけたセーリングカヌー(自作?)
なんと!こちらのカヌーについても、後日、このHPを見て、持ち主の方がメールしてきてくれました。
HPを持っていましたので、リンクさせてもらうことになりました。向山のホームページ
自作カヌー・カヤック・ディンギーを紹介しているページはすごいです!(3万円ほどで作っちゃっています。)
連絡ありがとうございます。(^^)


このカヌーは市販のカナディアンカヌーにセールとラダーとセンターボードとアウトラガーを取り付けていました。そのラダーとセンターボードの取り付け位置ですが、なんとアウトラガーに取り付けていたのです。(写真では取り外しています)
このようにアウトラガーを取り付けることで、ラダーとセンターボード(この場合、サイドボードと言うのでしょうか?)を取り付けられて、更に沈を防ぐ事が出来ます。

さて、私が持っているカヤックはファルトボート(折り畳み式のカヤック)なのですが、セーリング仕様のカヤックがないかネットで調べてみました。すると以下のようなカヤックが見つかりました。


フェザークラフト K−2(セーリング・キットつき)

このセールは見たところ、ブーム(マストに垂直に取り付ける横棒)がないので、ヨットの様に横風で進めませんが、ランニング(風下方向への走行)なら大丈夫でしょう。センターボードがなく、横風を受けると沈するので、そういう構造になっているのでしょう。
でも、これでは私の考えているセーリングカヤックにはなりません。そこで、いろいろ探してみると、以下のようなものが見つかりました。


クリッパー艇(セーリング仕様)

こちらはブームらしきものがあって、クローズド・ホールド(風上方向への走行)は無理でも、アビーム(風と横方向への走行)ならなんとかなりそうです。しかし、カナディアンのセーリングカヌーと比べるとセール面積が小さいです。(やっぱり、センターボードがないとこうなるのかなぁ?) ちなみにアクアミューズ141のセール面積は3.5mです。この艇のセール面積は1mもないでしょう。
マストを高くせずにセール面積を広げるには、セールの形を直角3角形ではなく、上のクリッパー艇のような形(マストの左右にセールを張る形)の他に以下のような方法があります。


自作のプライマリー艇(ヨットです)

これはヨットの講習会用に私の知人が作った艇です。(カヌーではありません)
マスト及びブームはなんと物干し竿で作ってあるそうです。
セールは台形に近い形をしていて、短いマストでセール面積を広げる事ができます。

こうして調べていくうちに、私のセーリングカヤックへの思いはどんどん膨らんでいきました。
構造的には不可能ではなく、今は設計&材料探しをしています。
できるかどうかわかりませんが、もし作ったらここで紹介します。



フィールド紹介

私のお気に入りのフィールドを紹介します。

・長浜海岸(神奈川県三浦)

長浜海岸は三浦半島の西側、横須賀市との境にある海水浴場です。
夏の間は海水浴客も多いので安全の為、出廷場所が海水浴場の両端に限定されます。
浜のすぐ後ろ側には大きな県営の無料駐車場があります。
ここは湘南の海と違ってまだまだ水がきれいです。
ここはちょっとした湾になっているので、大きな波も来ないだろうと思って、
ファルトボートで沿岸を遊びました。
秋と夏にカヌーを楽しみましたが、私の行ったときは波も風もなく、快適でした。


出廷場所 : 海岸は砂浜になっているので、どこでもOK(海水浴シーズン除く)
駐車場  : 無料駐車場有り(海岸の後ろ側)
その他  : 駐車場近くに自販機有り、トイレは近くにあり。


・千丈寺湖(兵庫県三田)

JR三田駅から北に10kmほど行ったところにあるダム湖です。
水もそこそこきれいで、自然も残っていて、しかも広いので気に入っています。
湖は英文字の「L」に近い形をしていますが、北から2番目の橋のたもとにある
天満宮前の市営駐車場(無料)に車を停めて、すぐ前の公園の下から出廷できます。
対岸では某ショップがカヌースクールを時々やっているらしいです。


出廷場所 : 公園の下
駐車場  : 無料駐車場有り(天満宮前)
その他  : 公園内にトイレ有り、駐車場近くに自販機有り。


・芦ノ湖(神奈川県箱根)

言わずと知れた箱根にある観光地です。
東岸は観光地化されていて面白味に欠けますが、西岸は自然も多く楽しめます。
出廷場所は元箱根の漁協近くの岸です。(詳しくは漁協で聞けます)
そこから東岸に沿って北上して下さい。湖を一回りすると20kmくらいですが、東岸だけでも充分に楽しめます。
漁協に500円支払わないといけませんが、家からも近く帰りに温泉に入れるので気に入っています。
ただ、土日の帰りは渋滞がひどいので困っています。
しかし、とあるHPに乗っていた裏道を使うと早く帰れます。
それは宮下から○○林道を使って帰る道です。


出廷場所 : 元箱根(まずは漁協に行って、お金を払って下さい)
駐車場  : 無料駐車場有り
その他  : トイレ、食料品店など出廷場所近くに有り


・円山川(兵庫県城崎)

標語県北部を流れる円山川の河口付近で遊んできました。
城崎温泉の対岸に湖のようなものがあって、川とつながっています。
その合流地点付近から出艇できます。
川といっても流れは穏やかです。帰りは城之崎温泉に入りに行きましょう。


出廷場所 : 城之崎温泉の対岸
駐車場  : 人通りがほとんどないので、道路に駐車していいでしょう。
その他  : トイレはないです。人もほとんどいないので・・・



川下りは大変!(鮎釣り師との闘い)

カヤックを買ったときは「川下りツーリングをするんだ!」と意気込んでいましたが、川下りはそんなに甘いモノではありませんでした。

関東近辺の川下りで人気がある川は静岡の気田川と北関東の那珂川と言われています。
両方とも自然に恵まれ、水がそこそこ綺麗なので人気があるのです。要するに田舎なのです。
ツーリングをするとなれば車で出発点の上流に行っても帰りの事を考えなければいけません。
しかし、例えば気田川などは電車はおろかバスさえもまともに走っていないのです!!
必然的にタクシーか他のカヤッカーとの乗合いになってしまうのですが、金銭的にも日程的にも多大な制約を受けてしまうのです。

しかし、川下りの困難さはこれだけではないのです。そうです「鮎釣り」です。
一番ツーリングに適した6月から9月までの時期に日本のほとんどの川で鮎釣りが解禁されるのです。解禁シーズンに川下りをしようものなら、竿の林の中を謝りながら進む事になります。
それだけでは済まされずに、鮎釣り師から怒号と石が飛んでくることもしばしばあり、鮎釣り師とカヤッカーは正に天敵であるといえます。
向こうは「俺らは金を払って釣っているんだ、釣りの邪魔をするな」と思っていることでしょう。
しかし、カヤッカーにも言い分はあります。
「そのお金は漁業権(稚魚などを育てて放流するのに金がかかる)であって、川を独占する権利ではない。川は天下の公道だ!」
とにかく、鮎釣りシーズンの間は行かない方が無難でしょう。
この鮎釣り師とのイザコザが原因でカヤックを辞めた人も少なくない(特に初心者)と聞いているのですが、なんとか仲良くできないものでしょうか?
今のところ、雨が降った翌日は川が濁っていて、鮎が釣れないため、鮎釣り師はいないらしいので、狙い目らしいですが、そんな日はカヤッカーにとっては危険じゃないのかなぁ?
とりあえず、私はその時期に川には行く気がおきないです。