マジックの基本
マジシャンとしての3原則
日本では「サーストンの3原則」と言われていて、マジックをするに当たって必ず守らなくてはならない掟です。
(1)事前に現象を説明しない!
説明無しで突然に不思議な現象が起こるから不思議なのです。
(2)同じマジックを2度繰り返さない!
繰り返してやると、観客はタネを模索しはじめます。そしてばれてしまいます。
(3)タネは絶対ばらさない!
マジックはタネを知らないから不思議で楽しいのです。
タネをばらした瞬間、つまらないモノに変わります。「なーんだ!」と・・・
マジシャンとしての心得
(1)練習せんかいっ(千回)!
動作や台詞を完璧に覚え、本番で失敗しないように1000回は練習します。
器用不器用は関係ありません。1000回はちょっと大げさですけどね・・・
(2)1000回の練習より1回の本番!
マジックは人に見せて楽しませる為にあるので、ある程度できるようになれば
身近な友人や家族に見てもらいましょう。
人に見せることで、そのマジックの欠点がわかってきます。
(3)演出を考えよう!
同じネタのマジックでもその演出の仕方によって全く違ったマジックに
見えます。面白くするのも、つまらなくするのも、演出次第です。
これのいい例が「サムチップ」でしょう。
(3)マジックは切り札じゃない!
マジックはコミニュケーション用の道具のたった1つにすぎません.
自分の個性、魅力の1つとしておきましょう。
(4)タネを見て、あきらめるな
マジックショップや百貨店のマジック売場に行くと販売員の方がマジックを見せてくれるでしょう。
しかし、帰ってタネを見た瞬間、これは無理だと感じる事が多いものです。
販売員の人は演技もテクニックも上手いので、同じ様にするのは無理なのです。
マジシャンとして実践での心得
(1)リクエストが出るまでマジックしない!
自分から進んでマジックを見せようとしてはいけません。
リクエストが出るまでじっと待っていましょう。
(2)失敗を恐れるな!
失敗してしまっても、観客は意外と失敗した事に気がついてません。
軽く笑い飛ばして次のマジックに移りましょう。
(3)演じるのは2〜3つまで!
あまり沢山のマジックを見せすぎてしまうと観客の不思議中枢が麻痺します。
それとマジックと言う非日常的な現象は頻繁に起こらないから不思議なのです。
観客が「もう少し見たい!」と思っているうちにやめるのがいいでしょう。
(4)演じた後・・・
演じ終わった後、観客からよく言われるのは(私の場合)、
「もう一度やってくれ!」「お金を増やして!」「鳩を出して!」です。
もちろん、どれもできません。
これにどう対処するかでそのマジシャンのセンスがわかります。
客に不快感を与えず、笑いを取ってごまかすのが一番の方法です。
自分でオリジナルの対処法を考え出してください。
タネ明かしについて
タネ明かし番組
テレビを見ていると、ここ最近、タネ明かし番組が非常に増えてきました。(特に年末年始)
マスク・ド・マジシャンを始め、Mr・マリックやナポレオンズ、プリンセス・テンコーなどの有名どころはみんなタネ明かし番組をやっています。普通のマジック番組では視聴率が取れないのでしょうか?
自分たちが考えたネタならいくらばらしてもいいのですが、時々、私がよく使うマジックもテレビで公開しているので困ったものです。2001年12月〜2002年1月のこの2ヶ月間でネタばらししたマジックの中では・・・
・幸せの書(Mr.マリック?)
本に書かれている文字をずばり当ててしまいます。
・立ち上がるマッチ棒(マジシャン先生)
手の平の上に乗せたマッチ棒がひとりでに立ち上がります。
もちろん、ヒモなどはついていません。
・消えるコップ(ナポレオンズ)
新聞紙で覆ったコップが一瞬のうちに消えてしまいます。
この3つは私のよく使うネタだったので、テレビで公開されてショックでした。
マジックの原理に特許などは取っていないので、法的には問題ないと思いますが、なんとかならないのかな?
タネ明かしをして・・・
「サーストンの3原則」に反して、私もマジックを演じた後にタネ明かしをすることがあります。
(マジシャン仲間相手や「覚えたい」と熱意を持って頼まれた時は特に・・・)
しかし、その人のレベルにあったマジックを教えないと単なるネタばらしになってしまいます。
私はマジックのタネ明かしに関して、教えられる人のレベルは以下の3種類に分けられると思います。
・マジックを見せただけで、そのタネをおおよそ見破る人
時々、マジックを全然しない人に得意の(自信の)マジックを見破られる事があります。(笑)
カンの良い人、賢い人はいるものです。(私の演技がまずいのか?)
・マジックのタネを教えて、理解する人
これはごく普通の人です。
・マジックのタネを教えても理解できない人
タネがちょっと難しかったりすると、理解できない人がいます。
教えるネタの選択が間違っています。もっと簡単なマジックをやさしく丁寧に教えてあげましょう。
マジック道具の買い方
飲み会の余興などでやるマジックを覚えてみたいという人は多いと思います。
でも、初心者は何をしたらいいのかわからないというのが現状です。
「本屋に行っても子供向きのつまらなさそうなマジックの本しか売ってないし、マジッククラブに入ってまでは本格的にやりたくない。」
そう思っている人はとりあえずマジックの道具を買いに行ってみましょう。
素人向けにマジック用品を販売しているお店を紹介します。
東急ハンズ 渋谷店、池袋店、新宿店、町田店、横浜店、江坂点、三宮店、
広島店、藤沢店、二子玉川店、名古屋ANNEX店
大型玩具店 トイざらす、など
百 貨 店 伊勢丹新宿店、高島屋新宿店、東急東横店、東武池袋店、
三越日本橋店、横浜高島屋、名古屋名鉄、阪急梅田店、京都高島屋
そ の 他 東京ディズニーランド内にもマジックショップがあります。
他にもマジック専門店が大都市近郊にいくつもありますが、初心者にはあまりおすすめできません。使い方を客が知ってるという前提で販売している商品が多いので商品説明がない場合が多く不親切だからです。ほとんどマニアしか来ないのでそうなるのでしょう。(そうでないお店もありますが)
これらのお店は初心者にとって非常に入りづらい店構えになっているので私が忠告しなくても誰も入らないでしょうね。(行ってみたらわかります)
実演販売
東急ハンズや玩具店などは商品が陳列されているだけで実際にマジックを見せてもらえないので、商品に書かれた説明を読んで現象を想像しかありません。
しかし、百貨店の方は実演販売です。その人の目的や能力に合ったマジックを選んで店員が実演してくれるのでおすすめです。
ただし、マジックのタネは絶対に教えてくれませんので、帰って中を見てみて後悔することもあります。それと、いろいろ実演してもらうと買わない訳にはいかなくなるので、何も買う気がない時は遠慮した方がいいです。
通信販売
東京や大阪のような大きな都市にはマジックを売っているお店がいくつもありますが、地方都市では皆無です。
地方在住の方は通信販売を利用するしかありません。
ただし、通信販売の場合、カタログの説明書きだけで商品を選ぶことになるので、失敗は覚悟しておきましょう。(脅かすつもりはないのですが・・・)
「DPグループ」というマジックやジャグリング商品の通信販売をしている会社を紹介しますので、カタログを請求してみて下さい。
下記の住所に200円分の切手を同封して手紙を送ればカタログを郵送してくれます。
〒254−0144
千葉県市川市新井3−29−22
DPグループ有限会社