胡麻の中国(北京)旅行記
管理人 胡麻の北京旅行記
北京3泊4日全食事付き29800円という激安ツアーに行って来ました。
自由行動が全くないという激安ツアーは初めてだったのですが、想像以上のすごさでした。(笑)
何故こんなに安いか?(3万円では飛行機代も出ないですよね)
そのからくりの一部始終?をお聞きください。
ホテル
(新世紀大飯店)ミレニアムホテルという出来たばかりの新しいホテルでした。
北京の中心部からはちょっと離れていたのですが、我々はバス移動なので、問題なしです。
ホテルの中にはディスコ(クラブ?)などもありましたが、休業中でした。
従業員の態度はさすが社会主義国だけあって、悪かったです。
観光
観光は北京の定番コースです。
ちなみに全日程強制観光ツアー(つまり自由行動なし)でした。(笑)
・故宮博物院(紫禁城)
数年前に台湾の故宮博物院に行ったことがあるのですが、世界5大博物館の中に数えられているのは台湾の方です。
どうして、本場の中国に歴代王朝の宝物などがないかというと、国民党蒋介石 が戦火を避けて北京から重慶へ移し、更に共産党との戦いに敗れて台湾に移った時に持ち去ったのです。
ということで、北京の故宮の一番の見物は映画「ラスト・エンペラー」でおなじみの壮大な紫禁城です。
紫禁城です。
・明の十三陵
ここは世界遺産に登録されているらしいです。
でもわざわざ遠くまで行った割にはちょっとがっかりしました。
・天壇公園
ここは明清時代に皇帝が天に五穀豊穣を祈った所で、中国に現存する最大の祭祀建造物だそうです。
公園内で私がよく使用するマジック道具の「チャイナリング」を発見!
値段も日本の3分の1と格安だったので、思わず3本も買ってしまいました。
天壇公園内にある祈念殿です。
・万里の長城
人工衛星で見える唯一の人工物と言われています。
男坂と女坂がありましたが、我々は傾斜の緩やかな女坂の方に行きました。
それでもかなりの傾斜がありましたけど…
長城は果てしなく続いています。
・天安門広場
あの有名な天安門事件が起こった場所です。とにかくでかい広場です。
のりぴー もここでコンサートをしたとか?
・その他のオプションツアー
夕食後にオプションで京劇鑑賞ツアーというのがありましたが、高かったので我々はやめました。(確か5000円以上しました)
でも、連れがどうしても見に行きたいということで、ホテルに戻ってからタクシ ーに乗って見に行きました。
すると、なんと我々と同じツアー客達が劇場にいるではありませんか!(もちろ んこの人達は5000円以上払っています)
我々が劇場窓口で支払ったのは数百円でした。(往復のタクシー代を合わせても1000 円未満)
まあ、向こうは1階席、こちらは2階席でしたが… 京劇の方は横に漢字(中国語)の字幕が出て来るので、それを読みがら(ストー リーを推測しつつ)観ました。
そんなに楽しいものではなかったので、2話ほど観て早々に立ち去り、次 は今は無き日系百貨店「そごう」に行きました。
ここではお土産物探しです。ツアーで連れて行かれるところは高い所ばかりなので、少ない自由時間の間に探さないといけません。
一番欲しかったお湯を注ぐと色が変わる茶碗(後述)を探しましたが、見つかり ませんでした。
仕方なく、食品を中心に買い物をしました。 ギリギリまで買い物をしていたので、気がついた時には店は次々と明かりが消されていって、私は店に取り残されてしまいました。
ツアー客
想像よりもはるかに多い、40名という人数でした。 この人数をツアーガイドの女性1人+現地案内人(中国人)1人でみていました。 年齢層はかなり高く、おじいさん・おばあさんも多かったです。ほとんどが夫婦 やファミリーです。 しかし、2人ほど個人参加の男性(30〜40歳?)がいて驚きました。 私は友人と男2人で参加したのですが、他に20代のツアー客はいませんでした。 (ファミリー客に高校生くらいの女の子が1人いて、その子が最年少)
買い物ツアー
このツアーのすごいところは「なにからなにまで買い物ツアー」だったというと ころです。
今までにツアーで海外旅行に行ったことは何度もあるのですが、だいたい2〜3 つくらいの土産物店や免税店に連れて行かれるだけです。
しかし、このツアーは他を圧倒していました。
まず、食事をするお店がすべて物品店を兼ねているのです。(3日目夕食の北京 ダック専門店だけ違いました)
どういうことかというと、最初の食事の時、そのお店の壁にはやたらと掛け軸がかかっていたのですが、食事中に店員(ウェイター)がツアー客のおじいちゃんのところに寄ってきて、 「どうですか?そこにかかっている掛け軸は?」と聞いてくるのです。
おじいちゃんが「そうねぇ〜、なかなかいいね」と適当に答えると、すぐに壁か らそれを外して箱に詰めて、「こちらは○○円になります」と売りつけてくるのです。
1人ターゲットを決めたら、店員2〜3人で取り囲んで次々と掛け軸を外して持 ってくるので、押しの弱い人は買っていました。
掛け軸だけではなくて、そこのお店に飾っている物はすべて売り物なのです!! (壺とかその他の飾り物が)
更に店員は「七宝焼きの爪楊枝入れはどうですか? シルクの服もありますよ」 と、いろいろなものを日本語で売ってきます。
この光景が毎回食事するお店で繰り広げられるのです。(ホテルでの朝食(バイキ ング)を除く)
ゆっくりと食事もできません。恐るべし激安ツアー!!
食事以外にはトイレ&休憩所も全てお店となっていて、故宮や万里の長城、明の十三陵などに行った時に 「それではトイレ休憩にしましょう」とお店に連れて行くのです。しかもその休憩時間が長い! 他に行くところもないし、勝手にどこかに行くわけにもいかないので、店の中で ブラブラしていると、日本語堪能な店員にしつこく 付きまとわれてこまりました。 この飲食店と休憩所以外にもたくさんの物品店に連れて行かれます。
・骨董品のお店
掛け軸や壺など中国3千年の骨董品が売っています。私は全く買いませんでしたが、お年寄りはたくさん買っていました。
・ウーロン茶と茶器のお店
中国の農林省が運営している国営のお茶屋さんがあるということで、連れて行かれました。
中に入るとやはり日本人ツアー客ばかりでした。 10人くらいの組に分かれて椅 子に座らされます。
そして、ギリギリまで切り込みがある大胆なチャイナドレスを着た20代の女の子 がお茶の説明をしてくれます。 (もちろん、店内にいるチャイナドレス娘は全て日本語ペラペラでした)
このころになると、同じツアー客の人達は「またか〜」と思っているらしく、熱心なチャイナ娘の説明にもかなり冷めた受け答えをしたので、「皆さん元気ないあるね〜」と何度も言われていました。(笑)
でも、私的にはなかなか楽しかったです。ウーロン茶の説明も勉強になりました。
ちなみに「烏龍茶は3回目・4回目・7回目が一番おいしい!」らしいです。
猿を使って取ってくる、崖の上にしか生えないという貴重なお茶も飲めましたし…(高いので買わなかったが…)
お茶を入れると色が赤から青に変る龍と鳳凰の絵が描かれた一対の茶碗がすごく欲しかったのですが、値段を聞くと、数万円するということで、諦めました。
・漢方薬を売る病院?
あまりに面白いので後述
バスに乗っていると、現地ガイドが、「ではこれから病院に向かいます」といきなり言い出しました。
なに?病院??何故???とみんなが不思議がっていると、「中国と言えば気孔と漢方薬です。今回はみなさんにこれらをご紹介します」
嫌な予感がしたのですが、強制バスツアーなので、私1人がバスを降りられるはずも無く、そうこうするうちにバスは「北京第二医院」という大きな病院に着きました。
全員降ろされ、教室のようなところに案内され、座席に座らされました。
なんだなんだ何が始まるんだ〜!
実に怪しい気孔使いとやらが出てきて、まずはコードがついていない裸電球を手にとりました。
そして気を入れると、なんとその電球がピカっと光るではありませんか!(ここで観客からは大きなどよめき)
この時、私は大声でこう言いたかった・・・
「この電球、ラスベガスで売ってるし、私も買いました! 私でも簡単に出来ますよ!!」 (下の画像を参照してください)
しかし、みなさん信じきっているようでしたし、営業妨害?になってしまうので、やめておきました。
続いて気孔使いはみんなに手を繋いで大きな輪になるように指示しました。
気孔使いも輪の中に入って念じると我々の手がビリビリと感じるではありませんか!!
しかし、これもマジックでできる!!(私は持っていませんが・・・)
更に続いて1人のおばあさんを壇上にあげて、膝を伸ばしたまま前かがみにさせます。 (小中学校の身体測定の時にやる「立位体前屈」というやつです)
最初はあまり曲がらなかったのに、気孔使いが腰のあたりを気で当てると、前よりも体が曲がるではありませんか!!(ほんのちょっとだけだけど・・・)
マジシャンの私から見ると、むちゃくちゃインチキくさいけど、みなさん信じているみたいでした。(笑)
司会の女性もうまく演出(盛り上げ)していましたし・・・
ここまでは中国3千年のすごさをツアー客に植え付けるためのデモストレーショ ンでした。
実はここからが本番なのです。 司会の女性が、
「みなさん、もっとすごい気孔の術があります。これからみなさんに紹介します」
「なんと手首の脈を触れただけで、たちどころにその人の悪いところ(病気)が わかるのです。」
「これからその先生たちを紹介します」
待ってましたと言わんばかりに10人ほどの白衣を着た男性と同じ数の通訳(女性)がぞろぞろと入ってきました。
そして、それぞれツアー客のところに散って、脈の触診?を始めるのです。
もちろん我々はそんなものに興味はないので、腕組をして絶対に診てもらいませんでしたが・・・
我々の前の席に座っていた夫婦(推定60歳代)を観察していると、この気孔を使ったという脈の診断もかなり適当で 「あなたは目が弱くなってきていませんか?」とか「更年期障害にかかっているのでは?」とか「糖尿病では?」とか、年取ったらそんなの当たり前だろ!というようなことを診断していました。
しかも、ツアー客が「ちがう!」と否定しても、「近いうちに悪くなる」とか適当なことを言っています。
そして、ある程度不安を煽ったところで、次に漢方薬を勧めるのです。(←一連 のデモはこれが目的)
信じられないことに私の目の前で高い漢方薬が飛ぶように売れていました。
半分以上のツアー客が だいたい数万円くらいの薬を買っていました。(10万円以上も買ったお年よりも数名いました・・・)
日本の10分の1以下という物価の安い中国で漢方薬がそんなに高いのでしょう か?
「信じる者は救われる」「病も気から」というので、信じていればそれでもいい のでしょうね。
更にこの病院はアフターケアーもしっかりとしていて、「薬が無くなったら日本の富山○○病院に連絡してください、同じ物をすぐに送 ります」とのこと・・・(^^;
ツアーの皆さん、有難うございました。みなさんのおかげで格安で旅行できています。
これが私がラスベガスで買った電球です。(日本のマジックショップでも売っているところがありました)
これを使えば、誰でも簡単に素手で光をつけることができます。